先日エステ業界で流行っている?ハーブピーリングを体験してみました!
ハーブピーリングの業者の方や、サロンで行っている方たちには申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、それ以上に、やっぱり危険だよね、という結論に達し、悩みに悩みましたが、本日このブログを投稿しようと思いました。
美容看護師としては、どう考えてもやりたくないな(理由は後述)と感じてしまうハーブピーリング。(皮がむけるタイプの方です)
ですが、インスタには毎日のようにハーブピーリング押しの投稿が流れてきます。ニキビや腕にできる毛孔性苔癬が、とても綺麗になっている画像が沢山❗
美容治療で行われる『ダーマペン』よりも効果がある!
なんて言っている人もいるし、有名な芸能人も宣伝しています。
とげ入りのハーブピーリングの商材そのものが『医療機関監修』のものもあったりします(この医療機関が販売しているとげ入りのハーブピーリングを行いました。
私はなぜ医療機関がこの危険なものを作り、そして、医療機関ではなく、エステ業界で売り込みを行っているのかがそもそも大きな問題だと思ったので、こちらのハーブピーリングを体験し、どのように問題があるのか実際に確認してみることにしました。そして、もし危険なものではなく、効果も高いのであれば、私のサロンでも取り扱うことも検討したいなという期待も少しあり。。)
以下、体験してみての率直な意見です。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
ダウンタイムがあまりにも すごい!!
効果を感じるどころか、逆にダメージが残ってしまって、、
やはり、エステでこれを行って、お客様が困ったことにならないのかな?
と、疑問と不安しか残らなかったので、
私はこの施術を私のお客様にお勧めすることはないです。
ダウンタイムがつらすぎて、疲れ切っている私の恥ずかしい写真がこちら!
とにかくすごかった・・・・
掻きむしりたくなるほどのかゆみの極みと、チクチク、むずむず、ヒリヒリ。。。。
まず、製剤をすり込むとき。
まるで紙やすりで肌をこすられているように、とてもとても痛くて、野蛮な感じの、やばいぞーっていう感じのイヤーな感じの痛みです。
私、痛みには強いほうで、クリニックで患者様は麻酔をするようなことも麻酔なしでできたりするんですが、その私もかなーりきつかった・・・
10分後には顔がむくむくと腫れてきました。
30分後には真っ赤になり、腫れもひどくなり顔はパンパンに。。。。。
とげが肌に残っているから、ちょっとでも肌に触れると『チクチクっ』と痛みが走り、すでに『やっぱりやらなければよかったよー涙』と後悔するほど。
そして、せっかく入れた針が取れてしまうからとのことで、当日の洗顔はしないでくださいと言われます。
(ここがまた大問題!!後で解説しますね!)
2日後皮がむけ始め。チクチクはまだ残り。
3日目にはチクチクがほんの少しになったけど、今度はかゆみが強くなってきて、寝ている間に無意識にかきむしっていました。。。
特に首。
2週間、赤みとかゆみが消えませんでした。
ダウンタイム長すぎです。。。
ダーマペンでも強い赤みは2~3日。ダーマペンやニードルRFも皮が剥ける期間がありますが、この写真の様にべろべろ剥けるのではなく、たまった垢が落ちるような感じ。そもそも痒みはありません。
私の場合はとにかく痒みがひどく、掻いてしまう状態がとても肌によくないということが分かっているので、本当はステロイド剤を使用して炎症とかゆみを抑えることが良いだろうと思いましたが、あえてどの程度続くのか実験だから我慢しました。。。
2週間後、赤みは消えたものの、炎症後の色素沈着が出てしまい、周囲の人にも『どうしたの?』と聞かれて説明するのも一苦労・・・
画像を拝見すると、確かにニキビ跡が改善されたり、ニキビができにくくなる方もいらっしゃるようなのですが、肌に合わなかった場合の問題が大きすぎると考えます。
何故大きすぎるのか?
まずはとげ入りのハーブピーリングというものがどのようなものなのか、再確認します。
【私が体験したハーブピーリングの業者の方による説明は以下の通り。】
棘状成分と呼ばれる目に見えない小さなとげのようなものと、天然のハーブと美白成分や、幹細胞培養上清液などがミックスされた緑色の製剤をお肌に刷り込む施術。
この『とげ』を異物とみなした自分の肌が、とげを追い出そうとして通常28日のターンオーバーが3~5日に短縮されることで美肌効果が得られる。
サリチル酸や乳酸などのケミカルピーリングとは異なり、無理に角質をはがすのではなく、自らの細胞からコラーゲンやエラスチンが増えて内側から追い出すように皮がむけるとのことで、デリケートな皮膚の人でも、健康的で丈夫な肌になる。
皮むけの程度は個人差があって、角質がたまっていない人は皮がむけないかもしれないと説明を受けました。
(しかし、肝心なこの強烈なダウンタイムの事は一切説明なし。『少しヒリヒリしますが綺麗になりますよ~』と)
そして大問題なのが先ほども言いましたが『洗顔しないでください』と言われる点です!
ターンオーバーを早めることで皮膚を綺麗にするというと、医療では『トレチノイン・ハイドロキノン療法』というものがあります。
通常4週間のターンオーバーを2週間に早め、メラニン色素を早く追い出すとともに、ハイドロキノンで新しく出てくるメラニンをストップさせる治療です。
そのトレチノインよりもターンオーバーを早めるっていうことなのならば、
そもそもサロンでは行ってよいものではありません。
そして、1番怖いのはアレルギーです!!
化粧品にはたくさんの植物由来の有効成分が配合されていますが、天然のものには肌に良いものだけではなく、肌によくない成分も含まれていることがあります。ですので、肌に良い成分だけを抽出してエキスにしています。
ですが、このとげ入りのハーブピーリングは【天然の成分そのもの】をすりこんでいくという点。(それを売りにされていました)
天然のものは、科学的に精製されたものに比べてアレルギーも出やすいと言われています。
もしもアレルギー反応が強く出てしまった場合は、最悪の場合、アナフィラキシーといって、呼吸ができなくなるほどの反応が出てしまうことがあります。
アレルギーの原因となっている顔に付いたハーブの成分を洗い流したくても、とげが刺さってしまっていますから、ハーブの製剤を全て洗い流すことができません。
そして、『洗顔しないでください』と説明されますから、高い費用を支払っているわけですし、我慢されて洗顔しない方もいらっしゃるでしょう。
結果。やはり私はこのトゲが入っているハーブピーリングはお勧めできません。
もしも、クリニックでこのメニューがあったとします。
医療行為は医師がいないとしてはいけないのですが、エンビロンの施術だけなら医療行為ではないので、万が一医師がいなくても、説明をして同意書をいただいていれば看護師だけでも施術を行うことができます。
このハーブピーリングも医療行為とはみなさないはずなので、エンビロンの施術と同じように考えると、看護師だけでも行ってもよいはずです。
ですがきっと、看護師たちは医師不在の状況でこの施術を行うことはないと思います。先ほど述べたように、アレルギーな反応が出てしまったときのことを想像したら、看護師だけでは対処できません。アナフィラキシーショック(蜂に刺された時の激烈な命に係わるアレルギー反応)というのは、本当に一刻を争う命を落としかねない状況になるのです。
そうなると医師がいないと看護師だけでは責任が負えないのです。
だから看護師たちは医師不在の状況で、やれと言われてもやらないでしょう。
誤解してほしくないのは、ハーブピーリングを行うことで、こういった激烈なアレルギー反応が必ず出ますよと言っているのではなく、出た場合のことを想定しておかないといけないということです。
エンビロンでも、ほかの施術でも、アレルギー反応が出る可能性は全てのものに存在します。
でもこのとげがあるタイプのハーブピーリング!!
私はエステでのハイフが問題視されているように、かなり皮膚に侵襲が大きいのではないかと思うのです。
ハーブピーリングがすべて危険じゃないのか?と言っているのではなく、このとげがあるタイプが危ないと思います。
皮膚の中に刺さってしまい、洗い流すことができないという点。ここがとても大きな問題点だと思います。
医療で行う治療は、エステではできない皮膚への侵襲を伴うものが多く、そのリスクを負っても得られるリターンが大きいからするものがほとんど。
(この程度は施術によってまちまちです。低リスク低リターン。高リスク高リターンの場合が多いかな。どちらが良い悪いではなく、どうなりたいか、どのくらい費用をかけられるか、ダウンタイムなどで決めていきます)
リスクがあるから、医者や看護師がいて、リスクを下げるためのあらゆる努力をしながら、時には薬を用いてリスクを下げて効果を上げていきます。
だから、『薬を使ってまでして綺麗にならなくてもいい』とか、『リスクを負ってまで綺麗にならなくてもいい』、と思う人は、医療ではなくエステでできるレベルのことをちゃんと続ければ良いと思います。
モチポカで行っているエンビロンとインディバは、安全なレベルでかなり綺麗になれます。
無理はせずに、綺麗になれる。そして健康に✨
それ以上を求めるのであれば、リスクを伴うものはちゃんと医療機関で、万全の体制の下で行うことをお勧めします。
いくら人気があって、稼げる!と思っても、
エステサロンで行うことは、安全性が高く、信頼のおける業者との関係が必須です!!と思うのです。
業者が安全だ!と言っても『本当に?』と疑いの意識をもって考えたほうが良いです。
そこを考えないお店は、お客様に対して無責任だなと感じてしまいます。
このとげ入りのハーブピーリングの業者様。『医療機関提携』を条件にこの商材を取り扱うことができるということでした。
『医療機関提携』と聞くと、万が一お客様の不利益となるような症状が出現してしまったときに、その医療機関が診察をしてくれたり、サポートしてくれる。ということなのだろうなと私は想像しました。
しかし、そういうことではなく、
この医療機関で行われている別の高額な美容治療(100万円近くもするもの)を、サロンにいらしたお客様に紹介して、その方がクリニックで治療すると、サロンにキャッシュバックがあるという意味での『提携』だということでした・・・・(もちろん診察もします。とのことでしたが、このキャッシュバックの事を丁寧に丁寧に、聞いてもいないのに説明してくださいました・・・。なんじゃこれ?もう関わりたくない。。。)
正直なところ、サロン業界の闇を感じてしまったのと、医療機関がなぜ医療機関で堂々と勝負しないのか?(できないからではないでしょうか?そのクリニックの名前はこれまで耳にしたこともありませんでした。)
怖すぎます・・・
サロンの方にとって、『医療機関提携』という言葉だけで、お客様からの信頼が得られそうで、魅力的かもしれません。
効果が高い施術・短時間で高単価なので稼ぎやすい!と感じて危険性が分からずに施術を行っている方が多いのかもしれませんね。
わたしはきっと、HIFUのようにそのうち問題に上がってくると思いますよ。
過去にアレルギー反応が出たという方はおそらくこのピーリング自体を受けようとは思わないはずですが、中には病識足りず、綺麗になりたい一心でサロンにお越しになるかもしれません。そして、アレルギー反応というものは、1度目よりも2度目の方が強烈に出ることがあります。
施術前には丁寧にカウンセリングして、アレルギー反応が出たことがある、または、出やすい方には絶対に行わないでくださいね!
そしてもしも、以下の症状が出たときは即救急車です。
命の危険が差し迫っています。
1目がはれる
2唇がはれる
3呼吸がしにくくなってきた
4声がかれてきた
5冷や汗
6気持ちが悪くなり嘔吐
7顔面蒼白
私が働いているクリニックはいつも危険性を考えて、万が一のことを考え準備と対策をしていますが、残念ながら、医療機関の中には、前述のように、金儲け主義で患者様のことを責任をもって考えていないと思われる施設があるようです。
国民生活センターのHPをみたところ美容医療でのトラブルが多数報告されています。。
一体何を信じればよいのだろうか?
という気持ちになると思います。
本当に難しいことだと思います。
サロンのお客様には、何を基準に考えればよいのか、美容リテラシーを育ててほしいので、ご質問があった時にはポイントを絞って、説明することもあります。
サロンを経営する側も、お客様の立場の方も、大切なお肌のことだから気を付けないとですね。。。
追加ですが、『医療機関提携サロン』ということをうたって、クリニックでしか行ってはいけないマッサージピールを行っているサロンも見つけました。同じ施設内に医療が行える設備とドクターがいて、何かあったときにはすぐに治療を受けられる体制ならばよいのですが、そうではなさそうです。医師が常駐しているということは、医師の人件費が必ず発生しますから、施術の費用はある一定のラインからは絶対に下げられません。安すぎる施術は何か裏があると思って、やめておかれることをお勧めします。
~9月17日 以下のコメントをいただきました。~
初めまして、ブログ拝見しました。先日、ハーブピーリングをしていま正にアレルギー反応が出てしまって(くしゃみ連発、顔面の腫れ)外にも出れない状態です。 まだ3日目だからかなぁと思うのですが...オーナー様は赤黒い感じはかなり長引きましたか? 明日皮膚科に行こうか悩んでいます。。
→→お返事かなり遅れてしまい申し訳ございませんでした!
とても不安な日々を過ごされたと思います。皮膚科受診を強くお勧めいたしますがその後落ち着かれましたでしょうか?
私は1か月間ほど皮膚がデリケートな感じになって、くすみが残りました。エンビロンのケアで今は元に戻りました。ダウンタイムの激しさは事前にしっかりと説明をしていただかないと困りますよね。。。
1件のコメント
初めまして、ブログ拝見しました。先日、ハーブピーリングをしていま正にアレルギー反応が出てしまって(くしゃみ連発、顔面の腫れ)外にも出れない状態です。
まだ3日目だからかなぁと思うのですが…オーナー様は赤黒い感じはかなり長引きましたか?
明日皮膚科に行こうか悩んでいます。。